はにゃまるブログ

思考のたれながし。

精神科医から聞いた躁鬱病の画家のお話し

某精神科医から聞いた画家のお話し。

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※精神科医と画家のイメージ

 

躁鬱病を患って先生の元に結構著名な画家の先生が通っていたらしい。

闘病の結果、無事に完治状態のところまできたらしいのだけれど、躁鬱が無くなるにつれて、絵に魅力がなくなってしまったんだって。


躁状態の時に描いた絵は、素人が見ても狂気じみた鬼気迫るものがあり、目が離せなくなる妙な魅力があったけれど、病気が治ってくるとそういう絵が描けなくなってしまって「普通にいい絵なんだけど・・・なんか違う・・」みたいな、そんな絵しか描けなくなってしまったのだとか。

 

躁鬱病って?

そもそも躁鬱ってどんな病気?って話しも聞いたので簡単に書いておきます。

 

うつ状態

気分が落ち込んでいてなにもやる気が出ず体も重く本人もとても辛い

躁状態

やる気に溢れててエネルギーが無限に沸き起こるような気がして楽しい。でも、なにをやってもチグハグでおかしい。クライアントの服装やメイクが突然奇抜になったりチグハグになったりすると躁状態を疑うらしい。

先生が「人間ちょっと躁状態のくらいが一番幸せかもしれない。」って言ったのが印象的でした 笑

でも、周りの迷惑とかも考えられないし、出てくるアイディアは非論理的な使えないガラクタばかりだったりで、生活に支障が出るから普通は治療する。

 

めちゃくちゃハイテンションでこの世のすべてがキラキラしてて、次から次へとアイディアも浮かんでくるし幸福感は普通の人より高く、でも全部が支離滅裂。

”ハッピーな酔っ払い”をイメージすると分かりやすいかもと思ったw

芸術家と情緒不安定

しかし、この画家の場合は、躁状態じゃないと良い絵が描けない。仕事が出来ない。
そんで話し合った結果、治療をやめることになったんだって。
治すことより、病気と上手く付き合って生きていくことを選んだ。

 

芸術家って気分の上がり下がりが激しい情緒不安定な人が多いイメージがあるけど、そういうマイナス面と引き換えに人とは違った才能を与えられているのかもしれないと思わされました。

”安定した精神”と”絵の才能”、その両方は与えられないからどっちか1つを選べと。

その選択をさせられたのがこの画家の先生だったんだろうなーって。


偉大なアーティストの才能を羨ましく思うこともあるけど、そういうアーティストって最終的に自殺してたり、お世辞にも幸せそうとは言い難い波乱万丈な生涯をおくっていたりする。。。
才能をもらうなら、その波乱万丈な人生も一緒にもらわないといけないのかもしれない。

 

自分と他人との境界線があやふやだとコミュ障?

何かを決めるとき。それが大きなものであればあるほど。一つの理由で決める事ってないんじゃないかなと思ってる。

 

 
行く大学とか住む家とかさ。いろいろな条件が重なってそれを選ぶ結果になってると思う。そしてそういう経験はほとんどの人間がしてきてると思う。
 
んでも、大きい決断をした人に対して「どうしてそれ選んだの?」って聞いて、理由が一つ帰ってきただけで満足しちゃうんだよね。本当はその理由だけじゃなくて沢山の理由があるはずなんだけど。
「この人はこの理由でこれを選んだ人」ってラベルを付けて、分かった気になって満足する。
実際のところ、それだけじゃその人の表面的な事しかわかってないんだけど。
 
聞かれた方も、沢山の理由があるのに、一番分かりやすい理由だけを伝えて終わる。
 
それが人間の社会性なんだろうなー。
なんだかんだで、私たちって他者とある一定の距離を保って生活してるんですよね。
距離が〜とか言うと他人行儀で悲しく感じるけど、これが人間の賢い社会性なんだろう。
 
他者と自分との境界線がちゃんとしてるということでもある。その境界線があやふやになると精神障害になったりするから、精神を保つ上でもそういうのが大切なのだと思う。
 
口に出して「こっからは入ってきちゃダメ!これ以上聞かないし、言わないで!」って名言はしないけど、空気を読むっていうのかな?そういう暗黙の了解みたいな社会性があると思う。
 
そんでその空気が読めないのがいわゆる”コミュ障”なんだろねー。
自分の事もガンガン話すし、他人の事もガンガン聞いてこようとする。
 
私はコミュ障人間なので、自分の事ガンガン話そうとするところがあって、
何か理由を聞かれた時もすべての理由を話さないと満足できない節があるんだけど、でも最近は自分のそういう面に気づいてきたから、1個言って相手が納得してたらそれ以上言わないようになってきた。そういう社会性は身についてきた。
 
でも、それでも時々モヤっとするんだけどね。
え?それだけで私の事を知った気になってるんすか?それだけじゃないんですけど???まだ沢山理由あるんですけど??って言いたくなっちゃって。
だからその”モヤっと”をやんわりこうやって記事にするんだけど・・笑
 
 

うさぎの国 〜王冠をかぶったうさぎ〜

 

うさぎ国〜思い切ってニンジンを食べる〜の続きです。

プロローグ未読の方はこちら↓から読み進めてください。

ponponpaan.hateblo.jp

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目の前の道に赤い絨毯が敷かれていく。
その先から、王冠をかぶったうさぎが歩いてきた。

周りにいたうさぎたちが一斉に膝をつく。

 

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王冠をかぶったうさぎ
「お待ちしておりました!勇者さま!
 あなたが来ることが”予言”された日から、ずっと・・。

 どれだけこの日を待ちわびたことか!!


 さぁ、皆の者!讃えよ!!!!

 この方こそ、我がうさぎ国を救う、勇者さまであるぞ!!」

 

うさぎたち
「勇者さま!!勇者さま!!!勇者さま!!!!」

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オレ
「ええええええええ!?!?!?」

 ゆ・・・勇者!?オレが・・うさぎ国を救う勇者だって!?!?」

 

うさぎたち
「勇者さま!!勇者さま!!!勇者さま!!!!」


興奮したうさぎ達の歓声が響き渡る。
もう何がなんだか訳が分からなすぎて・・・どこから理解すればいいんだ!?!!

これは夢か?いや・・夢だろ!!

オレは思いっきり自分の頬をつねった
「痛ッッツツ!!!!!!」


王冠をかぶったうさぎ
「あぁ…すみません勇者さま。
 今しがた、”ソトノセカイ”からやって来た勇者さまにとっては
 何がなんんだか……ですよね。

 状況をご説明させていただきたいので、我が城までお越しいただけますか?」

 

オレ
「!!」

なんて話が分かるうさぎなんだ!!

 

オレ
「はい!!ぜひ、お願いします!!」

 

王冠をかぶったうさぎ
「あ、申し遅れました。
 僕はこのうさぎ国の王である『うさぎ王』と申します。」

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うさぎたち
「うさぎ王!!うさぎ王!!!うさぎ王!!!!」

 

うさぎ王・・。さすが王だけあって、このうさぎはマトモそうだ!

よかった・・・


うさぎ王
「・・まぁ・・名乗るまでもなく、

 この風貌を見て『あ、こいつ、王様だろうな』って予想はついていたと思いますが。
 ってか、それくらいの予想はつけてもらわないと困ります。・・勇者さまならね。」

 

オレ
「え?」


うさぎ王が何か言ったような気がしたが上手く聞き取れなかった。
なにかすごいことを言われたような・・・いや、気のせいだよな。ははは。

 

うさぎ王
「では、城へ参りましょう。この道の先です。」

 

パンパンッ!!

うさぎ王が軽快に両手を叩くと
どこからともなく、ハチマキを巻いたうさぎが2匹現れた。

 

ハチマキうさぎ
「どうぞ!”うさ力車”にお乗りくださせえ!」

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そう言うと、オレは押し車(”うさ力車”とやら)に乗せられてしまった。

 

もぅ・・・・なんなんだよ・・・次から次へと・・・

 

うさ力車は控えめに言っても”ものすごい低速”だった。
歩いた方が速いんじゃ?・・・と喉まで出かかったが、
汗だくで一生懸命走るハチマキうさぎにそれを伝える勇気はなかった・・

 

うさぎ王の乗ったうさ力車が横に平行して走っているが、
こちらに話しかけてくる様子はなく、すまし顔で座っている。

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うさ力車に乗るときは喋ってはいけないルールでもあるのか・・?

気まずい空気と、込み上げてくる不安に耐えながら
オレは城へと向かった。



一体これからどうなってしまうのだろう・・・

 

  

 To Be Continued…



どうして年を取ると時間が早くなるの???「脳の中の時間旅行 ーなぜ時間はワープするのかー」読書メモ。

 

どうもこんちは。

今日は読書メモです。 

「脳の中の時間旅行 ーなぜ時間はワープするのかー」

え?「アフェってんじゃねぇよ!」って?w 

 

ものすごい量の時間に関する研究・実験の内容が詰まってる。
ゆえに読むのに時間がかかったけど、良書でした!


「どうして年をとるにつれて時間を短く感じるのか?」
「どうして時間が延びたり短くなったりするように感じることがあるのか?」

そんな疑問に関心がある方は楽しめるかと。

 

認知心理学コーナーにやたらシャレオツな本があって、

しかも時間に関する本だなんて………興味深すぎる!!!ってなるくらい、表紙がかわいいです。デザインって大事ね。

 

 

時間に関する研究といっても、”人の時間に対する認知”の研究になります。

物理学的な時間研究の内容とはちょと違うかと思うので、その辺お間違えないように。

 

記録しておきたいことが多すぎて、、、メモがたくさんになっちゃった♡笑
本自体も300ページ近くあってなかなか膨大な文字量なの…

 

そんな訳で、以下、私のための読書メモ。

 

【第1章 時間の錯覚について】

・【実験】目を閉じてもらい、ペン先で手首近くの同じ場所を数回押し、そのまま同じリズムで肘の内側を数回押す。その後何をしたか聞くと…?

 →手首から肘まで同じ長さの感覚で押す場所をずらしていったと答える

・誰かの家に呼ばれた時何時までいていいのか?などタイミングの感覚は文化に依存し、例外に出会うと驚く(最初のデートでプロポーズなど)

・決まり切った日課は安心感を与え、反すると極端ば場合恐怖を引き起こす。グアンタナモ収容所では食事・睡眠・尋問の時間を決めず予測できないようにしていた。

・【心理学実験】ロバート・レヴァイン社会心理学者)31カ国で生活テンポの測定。1,ラッシュアワー時の歩くスピード、2,切手を買って受け取るまで(単純作業)の時間、3,銀行の時計の正確性

 →アメリカ、ヨーロッパ北部、東南アジアは生活テンポが早い

 →アメリカ36都市の比較ではボストンが最も早く、ロサンゼルスが最下位。※ニューヨークが下がったのは観察中にスリや強盗があったのが原因?

 →経済的成功とスピードは相互関係

・【心理学実験】組みたい相手を選ばせ、その後誰にも選ばれなかったと告げられたグループと全員に選ばれたと告げられたグループにそれぞれ40秒でストップウォッチを止めさせる

 →前者は20秒多く数えた

・遺書には一人称が多い
うつの人は時間がゆっくり流れている(40秒を1分に感じる)
ADHD、極端な恐怖、拒絶、退屈、うつ病は時間を遅く感じる。
・体温が高いほど時間を遅く感じる。

 

【第2章 脳の中の時計】
・オッドボール効果
 →「ド、ド、ド、ド、ソ、ド、ド」と音を聞かされるとソの音だけ長く感じる。視覚も同様。
・話し言葉のリズム構造、詩の一行の読み、握手の時間、”一瞬”の長さの感覚などは、いずれも「三秒」である。
・切断された死体の映像を見たり、女性の泣き声を聞いた時も時間を長く感じる。
・地下の日光も当たらない場所で、数ヶ月過ごす実験をした。あと一ヶ月はあると思っていたら実験終了を告げられた(時間を短く感じていた)が、告げられてから地上に出るまでの時間はものすごく長く感じた(時間を遅く感じた)。

 

【第3章 月曜は赤い】
共感覚について。時間の空間的イメージ。
・【実験】1年の月の名前を、11月から初めて2ヶ月おきに声に出して言っていく。
 →これを上手くできる人はすべての月をはっきりとした視覚的フォーマットで見ている人。
・SNARCテスト
・【実験】過去、現在、未来を示す、3つの円を描こう。ページのどこにかいてもいいし、円同士が触れ合っていてもいなくてもかまわない。大きさも好きな大きさで。正解も不正解もない。
 →英語圏の人は未来を右に、過去を左に描くアラビア語を扱う人は逆。
 →つまり扱う言語によって、時間の空間イメージが変わる
・【実験】次の水曜日に予定されていた会議は、二日間、前に動かされた。会議をやっている今は何曜日?
 →月曜日と判断した人は動いているのは時間。未来が自分に向かってくると感じている。時間が迫ってくる派
 →金曜日だと判断した人は動いているのは自分。タイムラインにそって、自分が未来に向かっている。時間に向かっていく派
 →飛行機にこれから乗る人や列に並んでいる”待っている人たち”は月曜と答える割合が高かった。
 →すでに電車に乗ってる人や、降りようとしている人など”動いている人たち”は金曜日と答える割合が高かった。
 →怒っている人は金曜日と答えたが、逆に金曜日と答えさせるような画面を見せて回答させた場合は「怒っている」と感じるという結果がでた。
  →試験が近づいてくるのが怖いと感じるときは、自分が試験に向かっている図を想像するとよいかも?

 

【第4章 なぜ年をとると時間の流れが速くなるのか】
・生きてきた時間に比例して時間を感じるという「比例説」は、”青年も老人も1時間の長さの感覚は変わらない”ことから否定される。比例説が正しければ老人の1時間はものすごい速さですぎる事になるが、実際はそうではない。
・私たちは成功した経験をより最近にあったと感じ、恥をかいた経験をより昔にあったと感じる。
・否定的な記憶のもたらす苦痛は時と共に消えるが、肯定的な記憶のもたらす喜びは消えない。
・過去に起きた出来事について話した時に記憶に生じる影響は、楽しい記憶と不快な記憶では異なる。楽しい思い出を語る場合、記憶と共に暖かな感情を追体験するが、不快な思い出については(PTSDなどの極端な例を除いて)、話せば話すほど苦痛は和らいでいく。
・ある出来事が2ヶ月以上前に起こったことなら、その出来事はおそらく、自分で思っているよりも少し前に起きている。6ヶ月前と思うならそれより一ヶ月過去に遡れば本当の日付に近くなる。8年前だと思うなら9年前が正解だろう。
・人生のなかで特に嬉しかった出来事、特に悲しかった、あるいは恐怖を感じた出来事をいくつか思い出し、その時の年齢を思い出すと、15〜25歳に起こったものである可能性が高い。心理学者の研究によると、成人の記憶の圧倒的多数はこの時期に生まれたものだという。この現象を”思い出の隆起(レミニセンス・バンプ)”という。
・「ジョン」という名前の有名人をあげてもらうと、だいたいの人は自分が10代の頃有名だった”ジョン”をあげる。そこから現在のだいたいの年齢がわかる。
・思い出の隆起の鍵は”目新しさ”。
・思い出の隆起が年をとるにつれて時間を早く感じることに関係していると考えられる。
・旅行など休日の時間はあっという間に過ぎていくように感じるが、旅行から帰ってきて思い出すととても長い間旅に出ていたように感じる。これをホリデーパラドックスという。
・子供は大人の休日と同じように面白いことにあふれていて、新しい記憶がたくさんあるため、後で振り返ると1ヶ月、1年が引き伸ばされたように感じる。
・中年の場合、新しい経験の数が少なく、したがって記憶の数も少ないため、時間の経過を早く感じる

 

【第5章 未来を思い出す】
・幼い子供、統合失調症アルツハイマー、うつの患者や自殺したいと思っている人は将来について考えることができない。将来について考えることは、頭のなかでタイムトラベルができるからこそ可能な能力である。
・将来を想像している時、記憶を司る海馬が活発に動く。
・過去を思い出している時と、将来を想像している時の神経の動きはとても似ている。
・犬を始め多くの動物は将来を想像することができない。動物が脳のなかでタイムトラベルができるという証拠はない。
・はっきりした描写を引き出すのは過去について考えた時だが、感情は未来について考えた時の方が強く反応する。
将来やるべきことについて細かいところまでイメージするとそれを忘れづらくなる。
・自殺しようとする人の3分の1は衝動的である。
・自分が将来何かを行うことを想像すると、それを行う確率が高くなる。
・私たちは将来はもっと時間があると思い込む。
・作業について、自分がそれを行う時間よりも他人がそれを行う時間の方が正確に予想できる。
・マシュマロの実験(スタンフォード大学)、マシュマロを後でもらうと答えた子は追跡調査で成績が良いことがわかった。
・未来完了形で喋る方が、未来の出来事を想像しやすい。

 

【第6章 時間の流れを変える】
・時間の流れを遅く感じるにはどうすればいいか?
 →新しいことをたくさんやる。あるいは強い恐怖を感じたり高熱をだしたり…。
・時間の流れを早くするには?
 →気を紛らわすもの(テレビや本や携帯電話など)が何もない場合は、マインドフルネスに周りを観察する。何かに没頭すればするほど時間は早く過ぎる。
・やることが多すぎて時間がないときはどうすればいい?
 →マルチタスクで一度に複数の事に着手する。
 →”注意の残留”があるため、マルチタスクをやめて、ひとつの作業に集中してひとつづつ終わらせる事も効果的。
 →締め切りを決める。
・将来を心配しすぎないためには?
 →心配事が頭から離れない場合、”心配事を考える時間”を設ける。その時間中は心配事をリストアップしたり心配事について熱心に考えるが、時間が終わったらつぎの”心配事を考える時間”が来るまで考えを先送りするようにする。
マインドフルネスはうつ病に効果が有る。毎週2時間のセッションを8周間続けたところ、うつの再発がなくなった。
・将来どう感じるかを予測するにはどうすればいいか?
 →自分で予測することをやめて、他者に評価してもらう。

 

メモ書きすぎた感。

面白い本なので、度々読み返しては勉強しまーす。

 

脳の中の時間旅行 : なぜ時間はワープするのか

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うさぎの国 〜プロローグ〜

オレは、目を閉じて
昨日のことを思い出していた。

 

もう一度、よく考えてみよう・・・
たしか昨日は夕食がてら、いつもの居酒屋で飲んで、
家まで歩いて帰ったはず・・・
そんで家に着いたら
そのまま、着替えもせず、すぐに眠ったんだ。
・・・・・・うん、たしかにそうだ。間違いない。
オレは今、自宅のベッドの上にいるはず・・・
なのに・・・


閉じていた目をゆっくり開く。

 

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「ヨソモノが来たぞーー!! ヨソモノだーー!

 やったー!成功したぞーー! ヨソモノばんざーい!」


家にいるはずのオレは
たくさんの“うさぎらしき存在”に囲まれていた。


どこだよここ!誰だよお前ら!
うさぎ・・・?がしゃべってる・・・しかも日本語?
何気に二足歩行だし・・・
なんなんだよーーー!!

 

メルヘンの国から抜け出てきたような
力の抜ける顔をしたうさぎ達。
こんなことが現実にありえる訳がない。
これは、夢か・・・?いや、夢に違いない!


ほっぺたを引っ張ってみる

・・・痛い

 

オレ

「ちょっ、ちょっと待てー!
 ココはどこだよ!?そしてお前達は誰だーーー!」

 

うさぎ(らしきモノ)たち
「ヨソモノばんざーい! ヨソモノばんざーい!」

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オレの魂の叫びは可愛らしい声援にかき消され
うさぎ達はオレを担ぎ上げ胴上げを始めた


察するに「ヨソモノ」というのはオレのことだろう。
なにやら熱烈に歓迎されているようだ。

どうも敵意は感じられない。
ってゆうか、こいつらの顔を見ると力が抜ける。。

 

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うさぎ(らしきモノ)たち

「キャー!サイン下さい!」
「握手してください!」
「触っちゃった~もう手洗わないっ///」

 

映画スターのような扱いを受け
ちょっといい気になっているオレ

 

いや、違う!そんな場合じゃない!
誰かこの状況を説明してくれーー!!

 

オレ

「あの、すみません、
 誰か話の分かる人はいないんですか?
 ココはドコですか?
 オレはなんでこんなとこにいるんですか?」

 

すると、一匹のうさぎがニンジンを持って近づいてきた。

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うさぎ(らしきモノ)

「どうぞ、今年一番のニンジンです。
 甘くて極上の味わいですよ。ぜひお食べ下さい!」

 

・・・答えになってないしっっっ!!!

 

どうやらオレの質問に答える気は無いらしい。
うさぎ(らしきモノ)たちはキラキラした瞳でオレを見上げ、
差し出されたニンジンスティックを食べるのを待っているようだ。

 

オレ

「あの、申し訳ないけど・・・オレ
 ニンジン嫌い・・・」

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わくわく♪ わくわく♪

 

ダメだ!オレの話を聞く気ゼロだっ!
期待いっぱいの瞳でオレを見つめてくる。

ニンジンは嫌いだし、第一怪しすぎてこんなもん食えるかっ!!


オレ

「いや、だから・・・
 ニンジンは食べれないんだよ。ごめんね。
 気持ちだけで十分だよ。ありがとう。
 ところでココはいったいドコなんだい?」

 

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わくわく♪ わくわく♪


優しく諭すように言ってみたが、効果はないようだ・・・
話が全然前に進まない。。
どうしよう・・・

 

 

★選択肢★

思い切ってニンジンを食べる

逃げる